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AEDの積極的な導入と定期的な講習会の開催で従業員の安全を守るとともに地域社会にも貢献とちぎコープ生活協同組合



業種:流通業|従業員規模:300~999名|成果:顧客/従業員満足度向上、事業継続、CSR・コンプライアンス、安全・安心、社会貢献

「安全でおいしい牛乳を子どもたちに飲ませたい」という数人の母親たちの集まりからスタートして48年。今では栃木県内の世帯数の実に33%にあたる約26.6万人の組合員を集め、幅広い暮らしの事業に取り組んでいるとちぎコープ。最近では国連で採択された持続可能な開発目標SDGsにも積極的に取り組むなど、より一層の社会貢献、地域貢献も進めています。

以前よりAEDの必要性を感じていた同組合では、2014年に店舗への導入を実現。その後、宅配センターにも設置するなど環境整備を続ける一方、定期的にAED講習会を実施。AEDを正しく使うための知識やスキルの養成にも努めています。センター長の海野氏と佐々木氏、外園氏の三名に、詳しい背景や選定理由、導入後の効果などについて伺いました。

「ともに はぐくむ くらしと未来」を理念に掲げ、SDGsとつながる活動にも積極的に取り組むとちぎコープ

導入背景過去に店舗で来店された方が倒れた経験からずっとAED導入の必要性を感じていた

地域の方々の生活向上を目的として栃木県内に4店舗と宅配センター7事業所を展開し、暮らしを支える商品やしくみを提供しているとちぎコープ。同組合では、かねてから店舗や宅配センターへのAED導入の必要性を感じていました。「店舗に来店された方が倒れ、救急車を呼んだ経験から、AEDの導入については随分前から話題には上がっていました。しかしながら、仮に導入してもきちんと操作できる人がいないことがネックに。間違いなく導入は必要だけれど、実際のオペレーションを踏まえるとなかなか導入には踏み切れない・・・そんな状態が長く続いていました」と語るのは佐々木氏です。

AEDの必要性を感じる中、タイミングよく提案が・・・

同氏は続けます。「コピー機の導入などでお付き合いのあった関東マルワ産業からAEDについてご提案があったのは、そんな時です。関東マルワ産業がおすすめのAEDと他社のものを実際にコープ本部内で比較してみたところ、おすすめいただいたもののほうが好評で、それを機にいよいよ導入を決めることになったのです」

選定理由使い勝手のよい機器に加えAED講習会の存在が導入の不安を払拭

では、関東マルワ産業から受けた提案のどこが魅力的だったのでしょう。具体的な選定理由について、より詳しく伺いました。

機器の魅力は、使う側の立場に立って考えられていたこと

「まず、製品的な特長としては、いつどのタイミングで何をすればよいのか、的確な指示があるということです。
また、心臓マッサージの強さについても、もっと強く押してくださいなど、わかりやすい音声アナウンスがある。とにかく使う立場に立って考えられており、誰にでも簡単に使える点が組合内でも高評価につながりました。

商品のみならず、講習会も併せて提案されたことが決め手に

「また、選定理由として特に大きかったのが、講習会も併せてご提案いただいたことです。やはり、導入するにあたって一番の不安は使い方の部分だったので、そこが払拭されるというのは私たちにとって重要なポイントでした。
幅広い年代のお客さまがいらっしゃるということから、それだけリスクも大きいだろうということで、最初は店舗に導入。その後、宅配センターに商品を取りに来られた組合員さんが倒れてしまうというアクシデントがあったのを契機にセンターにも導入を進めるなど、環境整備を行ってきました」


導入後の成果使用できると答える方が15名から82名へ。AED講習会の前後で明らかな成果が・・・

続けて、導入後の成果について、佐々木氏が語ります。「午前勤務の方、午後勤務の方、できるだけ多くの皆さんに参加してもらいたいということで、一日2回、センターに至っては一日3回の講習会を設定し、定期的に開催すること28回。これまで延べ300人ほどの皆さんに受講してもらいましたが、現時点で仕分けが済んでいる100名分のアンケート結果を見ても、その効果は歴然です。

助けを呼ぶ、救急車を呼ぶことができると答えた人は受講前も80名以上いましたが、心臓マッサージができると答えた人は18名で、AEDを使用することができるという人はさらに少ない15名。何もできないと答える人も3名いました。しかし、受講後は実に86名の人が心臓マッサージができると回答、AEDについても67名増の82名の方が使用できるという回答を寄せてくれました」


講習会参加者の多くが、再度の参加を希望

「そして、こうした皆さんの多くが定期的な開催を期待しておりまして、その理由として多かったのが時間が経つと忘れてしまう、不安が出てきてしまうといった回答でした。30分という短い時間での講習会となりますが、30分でも定期的に開催してくれるなら嬉しいといったことを皆さんおっしゃっていて、関心の高さが伺える内容となりました。何より実物を見る、触れる機会を持つことが重要で、いざという時に行動に移せる自信を得られたことがやはり大きいように思います」


今後の展開一人でも多くの従業員の知識やスキルを磨き、地域社会に役立っていきたい

職場だけでなく、どこにいてもAEDで救命に貢献できる

「どんな人でも突然に心停止が起きる可能性はあります。救急車が来るまでにどんな処置ができるかで救命率は変わってきますし、地域の方々や従業員の身に何かが起こった時に適切な処置を行うために、AEDが設置されていること、それをきちんと使える状態にしておくことが重要です。
そして、AEDの使い方を知れば、職場だけでなく、休みの日でも万が一身のまわりで救命処置を必要とする場面に遭遇した時、救命に貢献することもできます。社会貢献、地域貢献の一貫としても、今後も継続した取り組みを続けていきたいと考えています」と締めるのは、センター長の海野氏です。社会的な活動として“すべての人に健康と福祉を”“住み続けられるまちづくりを”“質の高い教育をみんなに”など、SDGsへの取り組みにも熱心な同組合。新人研修の中でもAED講習会を実施しており、『食卓を笑顔に、地域を豊かに、誰からも頼られる生協へ。』というビジョンを引き合いに、一人でも多くの従業員がAEDの知識やスキルを身につけることが地域を豊かにしたり、誰からも頼られる生協にもつながっていくと外園氏は語ってくれました。

 

とちぎコープ

事業内容:生活協同組合

従業員数:正規277人/パート 616人

所在地:栃木県宇都宮市川田町858

関東マルワ産業株式会社(ハーモニーカンパニー)様新型コロナウイルスによる営業規制の変化をチャンスに!

取締役プロデューサー
経営企画部及び商品開発部
須藤哲男氏

昨年より、新型コロナにより、いろいろな営業に規制がはじまり、お客様へのアプローチやご提案が難しい環境で、AEDの講習やオンラインセミナー(社員と経営者への健康管理)についてのプロジェクトをスタートしました。また、インサイドセールによるコロナ対策製品の開発も行い、お客様とのコミュニケーションの強化を実施しています

複合機操作パネルのビジュアルメッセージを活用してAEDの設置場所を周知している。

-AEDの普及・啓蒙に力を入れたきっかけ、理由

当社は、営業とITSサポート部門に女性が活躍をしています。ただ、このコロナ禍、思うような活動ができず、製品のサポートから社会貢献へのシフトに変更をしました。さらに、サービス部門のメンバーについても、同様で定期サービスが難しい期間になり、お客様に応じたAED講習のご案内をさせて頂き、新しいサービスのスタイルの活動も実施しています。

その一方、パートナー経営者の皆様からは、「社会貢献したい」というご相談を受けていたこともあり、この時期、商品の販売とは別のコミュニケーションが取れないか?お客様のお力になれないかという事で準備を スタートしたのがAEDの普及です。消防主催の講習などと違い、お客様ファーストでの時間、回数、内容をカスタマイズができる最高のコミュニケーションツールです。

当社は、コロナ禍の今、日本の名医のがん専門医及び外科医の先生方によるコロナウイルスから社員及び経営者を守るをキーワードに定期的なオンラインセミナーを開催しています。どのように事業を運営していくべきかという発信ができれば、必ずお客様のお役に立てると考えています。この機会だからこそ、社員の目線に立つ事やお客様の目線に合わせることで、お客様と社員の信頼関係が構築できる環境が生まれると思います。

-AEDを通じて、今後のビジネス展開は?

栃木県には、五つのプロスポーツチーム(野球、バスケット、サッカー、自転車、アイスホッケー)があります。この環境を理解し、さらに、来年開催される2022年10月「いちご一会とちぎ国体」の開催がされます。このチャンスを活かし、積極的にAEDの普及・啓蒙の活動を実施したいと思います。

-今後、これからAEDの積極的な普及・啓蒙に力を入れていく企業へのアドバスは?

新型コロナウイルス禍において、お客様の立場に立って情報を発信したり、社員の活動の規制を考えていきますと、AED講習により、一人の命を救えるのだとしたら、これからはとても意義のある事だと思います。現在、突然の心停止に至り、一般市民に目撃される方が年間約2万5千人いるのですから、まだまだ、救える命の講習はとても重要だと思います。この講習の意義は、とても動画で見るのとは違い、実際に目で見て触って体感することで、お客様の大きな自信になり、とても人事、総務部門の責任者から感謝をされる活動だと思います。

キーワードは、「AEDによる命の大切さ」を伝えます。

当社は「社会に貢献したい」という想いをもって、日々お客様にサービスを提供しております。私たちはこの想いを伝えるかたちの1つとしてAEDの適正配置と心肺蘇生の普及活動に取り組んでおります。安心・安全な社会の実現を目指し、これからもお客様とともに歩んでいきたいと考えております。

総合商社(ファクトリーソリューション、サイン看板、ITSビジネス)
従業員数:143名
所在地:宇都宮市平出工業団地

2020年10月現在

※本記事は取材時(2021年8月)のものです



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キヤノンマーケティングジャパン株式会社